国際学会The 11th International Congress of Hyperthermic Oncologyで招待講演を行いました(医化学分野)

 上記国際学会が2012年8月28日から31日まで京都で開催されました。

 1つめのシンポジウムは「Heat stress and inflammation/regeneration」で、温熱が炎症反応や組織修復にどうのような影響を与えるかを議論しました。中井(山口大、医化学)は、温熱への適応のための鍵となる転写因子HSF1及びHSF2が、生理的な発熱をはじめとするストレスでひき起されるタンパク質ミスフォールディングに重要な役割を担うことを発表しました(Hayashida et al. EMBO J. 2010; Shinkawa et al. Mol. Biol. Cell 2011)。続いて、発熱レベルの温熱で活性化されたHSF1が炎症サイトカインの発現を抑制することで、炎症を抑制するモデルを提唱しました(Inouye et al. J. Biol. Chem. 2004, 2007; Takii et al. J. Immunol. 2010)。

 さらに、2つ目のシンポジウムは「Heat shock factors, heat shock proteins and cancer」というタイトルでがんと熱ショック応答の関連について議論しました。中井は、タンパク質ホメオスタシス容量の調節のための、HSF1を介する基本的な転写制御機構の解明をこない、それががんの進展に必須であることを示しました(Fujimoto et al. Mol. Cell 2012; Nakamura et al. J. Der. Sci. 2010)。最近、非常にホットとなった研究領域で、タイムリーな議論を行いました。